幕末長州藩の科学技術

〜大砲づくりに挑んだ男たち〜
 
と き
平成18年2月4日(土)〜平成18年4月9日(日)
ところ
萩博物館 企画展示室
 

 近年、萩市内の郡司鋳造所跡から、幕末期に長大な洋式大砲を鋳造した、国内唯一といわれる石組の遺構が発掘されました。
 郡司鋳造所は、長州萩藩を代表する鋳物師(いもじ)の郡司家の工房で、江戸時代を通じて鍋や犂先(すきさき)、梵鐘(ぼんしょう)など、様々な金属製品を生産しました。ところが、幕末期に欧米列強に対する危機感が高まると、藩は同所を大砲鋳造所に指定し、洋式大砲の鋳造を命じたのです。
 発掘された石組は、その当時に、日本の伝統的な技術によって洋式大砲をつくった遺構であることが判明しました。この研究成果は、萩博物館を核に活動する市民研究グループ「幕末長州科学技術史研究会」と、理系・文系の垣根を越えて全国の研究者が参加している「江戸のモノづくり」プロジェクトが連携したことにより生み出されたものです。
 また現在は、石組遺構の移築保存が完了し、考古や歴史、科学技術史などの専門家から熱い注目を集めています。
 本展覧会では、発掘された様々な遺物や、近年当館に寄託された郡司家秘蔵の文献などを通して、郡司家と鋳物づくり、および砲術との関係を明らかにします。そして、激動の幕末期に、日本の伝統的な鋳造技術によって洋式大砲をつくるという空前の大事業に、郡司家の男たちがどう立ち向かったか、その格闘の軌跡に迫ります。

幕末長州藩の科学技術チラシ

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図録のご案内
本企画展の図録を萩博物館内ミュージアムショップ、「まち博ショップ」にて販売しております。
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企画展図録 幕末長州藩の科学技術
関連イベント
ギャラリートーク
◎研究員による展示解説
と き

平成18年2月4日(土)、3月4日(土)・25日(土)
午後1時30分から約1時間

第2回 佐賀・鹿児島・萩リレーシンポジウム
近代を開いた江戸のモノづくり 〜幕末の地域ネットワークと近代化の諸相〜
と き
平成18年2月18日(土)
午後2時〜午後5時
ところ

萩博物館 講座室 (無料)

国際シンポジウム
海を渡った長州砲 〜長州ファイブも学んだロンドンからの便り〜
と き
平成18年4月8日(土)
午後1時〜午後5時
ところ

萩博物館 講座室 (無料)

 
■開館時間

午前9時〜午後5時

■休館日 なし
■観覧料

大人500円 高校・大学生300円 小・中学生100円
【団体割引】30名以上20%引き 【障がい者割引】20%引き

■駐車場 普通車66台 バス8台
後 援
文部科学省科学研究費特定領域研究「江戸のモノづくり」総括班、
山口県、山口県教育委員会、幕末長州科学技術史研究会
特別協力 山口県埋蔵文化財センター、佐賀県立佐賀城本丸歴史館
■お問合せ
萩博物館 TEL:0838-25-6447
http://www.city.hagi.yamaguchi.jp/hagihaku/