No.17 萩港に大型汽船(後小畑、昭和11年頃)



萩港に大型汽船(後小畑、昭和11年頃)

 昭和2年(1927)、萩港(潟港)は大陸との海運振興を目指し、念願だった開港場の指定を得た。翌年から朝鮮・大連・北海道線などの大型貿易船が寄港するようになる。さらに、同7年から大型船が接岸荷役できる延長11.1m、水深7.3mの岸壁や物揚場を造る修築工事にかかり、12年(1937)に完成した。ちょうどこの年7月1日、萩市は市制5周年を迎え、1日から3日間、盛大に萩港祭が催された。小学校児童の旗行列や各町内の仮装行列が繰り出した。しかし、港のにぎわいは、後背地の発展が齟齬したことや戦争の進行で期待どおりにはゆかなかった。