No.22 占領軍の萩進駐(椿、昭和20年)



占領軍の萩進駐(椿、昭和20年)

 あの暑い夏の終戦の日から2カ月余、10月27日、米占領軍の赤い矢(レッドアロー)部隊115人が、山口から萩へ車で進駐してきた。市長をはじめ多数の学童や市民が出迎える中、部隊は椿東椎原の萩修練道場に入る。写真は萩駅前の道を北上する米軍だが、画面からは人々の息をつめたような緊張と静けさがうかがえる。子どもたちの服装は貧しく、足元を見ると、裸足や草履の子もいるかのようだ。戦後の日本そして萩はここから始まった。正面に見えるのがドーマーウィンドウが印象的な当時の国鉄萩駅。今も昔のままで改築され、国の登録文化財「萩市自然と歴史の展示館」として保存・活用されている。