No.30 映画は娯楽の王様「喜楽館」 (昭和27年、吉田町)



映画は娯楽の王様「喜楽館」 (昭和27年、吉田町)

 NHK朝の連続ドラマ「オードリー」が描いたように、昭和20〜30年代、映画は娯楽の王様だった。庶民文化の花だった。スターも監督も映画館もキラキラと光彩を放って人々を惹きつけていた。写真は吉田町にあった映画館「喜楽館」。上映中の題名を大書した横看板が目をひく。老若男女がポスターやスチール写真を見ている。萩で一番古い映画館は上五間町の「永楽座」だったが、「喜楽館」も古く大正末に「巴城館」の名で始まり、昭和2年に名前をかえた。萩の映画館は戦後、多い時には5館もあった。洋画の「萩セントラル」、どちらもやっていた「萩映画劇場」など。どこも観客はいっぱいだった。今は「喜楽館」のあとに「ツイン・シネマ」が1館、弧塁を守る。