平安橋 (へいあんばし)

■市報はぎ 平成6年(1994)7月15日号掲載



 平安橋は、萩城三の丸への入口となる大手三つの門の中の一つ、南の総門(平安古の総門)前の外堀に架けられた橋です。堀内三の丸と平安古町との境にあり、城下と萩城三の丸とを結び、城の防御と取締り上の重要な地点として機能しました。
 この橋は、玄武岩で造られていて、吊り桁・定着桁を備えたゲルバー桁の構造で、全長6メートル、幅4メートル、堀底からの高さは2.5メートルです。
 橋が架けられたのは、明和年間(1764〜1772)と言われていますが、慶安5年(1652)の城下町絵図には木橋として描かれています。萩城の外堀が完成した元和8年〔1662〕から慶安5年の間に木橋として架けられ、その後明和年間になって、石橋に架け替えられたものと思われます。
 平安橋は、昭和37年に市の文化財に指定されました。江戸時代のたたずまいを見せている堀内の景観と調和して、多くの観光客が訪れています。
(ふるさとの橋より抜すい)
※1本の橋桁を適当な位置で切り、その部分をヒンジでつなぎます。すると、この点で折れ曲がりがある程度可能となって、拘束がゆるめられます。この形式を考案者の名をとってゲルバー桁と呼んでいます。
 地盤の弱い場所やスパンを大きくしたい時に有効。(参考・科学の事典第3版、MEGA科学大事典)