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萩博物館収蔵品紹介
 
 
暢夫の「煙管を折るの記を読む」を評す
 
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暢夫の「煙管を折るの記を読む」を評す
ちょうふの「きせるをおるのきをよむ」をひょうす
     
歴史    
     
安政5年(1858)5月5日
吉田松陰筆
 
萩博物館蔵(山根正次コレクション)
 
高杉晋作(暢夫)の文章に対する松陰の批評。松下村塾では塾生の吉田稔麿、教師の富永有隣らが、中断を心配する松陰をよそに禁煙すると言い、松陰は「煙管を折るの記」を書いた。あとから高杉晋作も禁煙に加わったが、富永が禁煙を破ったため高杉は怒って一文を記した。これに対し松陰は、富永が酒は絶ったままであり、野山獄からやっとの思いで出てきたのだから、「少しく自ら弛むことなき能はず」と寛大にみようではないかと述べる。
 
幕末志士たちの手紙展 (04)
 
紹介者:道迫真吾