No.15 展望台のある大正建築 初代の萩市役所(江向、昭和11年)



展望台のある大正建築 初代の萩市役所(江向、昭和11年)

 新築落成したのは大正14年(1925)春、萩町の時代。今の萩市農協会館の所で用地と600円が菊屋家から寄付された。この2年前に垰内合併を果たし、大萩町にふさわしいものをと意気込み、さらに昭和7年(1932)になったが市制施行をも見込んでいた。開庁を報じる「長州新聞」は「三階の展望台に上れば大萩町は一目の内に展開、指月山菊ヶ浜、玉江方面まで四方手に取る如くに見られる」と書いた。この庁舎は昭和49年(1974)、現在の市役所に席を譲るまでほぼ半世紀の間使われた。ちなみに再来年は市制70周年になる。写真で前に見えるのは昔懐かしいハス田である。