No.18 シンガポール陥落の戦捷奉告祭(江向、昭和17年頃)



シンガポール陥落の戦捷奉告祭(江向、昭和17年頃)

 太平洋戦争の開戦から2か月余、昭和17年(1942)2月15日、シンガポールが陥落。3日後、今の明倫小学校、当時の明倫国民学校の校庭で勝利を祝う萩市主催の戦捷奉告祭が行われた。戦いの勝利を神に告げ奉る祭りという名称からして神がかり的だ。児童たちも4年生以上が参列した。この年6月のミッドウェー海戦まで、日本は連戦連勝を続けていて、日の丸の小旗を手にグランドを埋めた萩市民も国民も、3年半後には無条件降伏の敗戦が訪れようとは夢にも思わなかった。また、シンガポール占領で、日本軍による華僑虐殺のあったことなど知るよしもなかった。