No.19 一面の白い花 相島の除虫菊栽培(相島、昭和10年代)



一面の白い花 相島の除虫菊栽培(相島、昭和10年代)

 浜崎港から北西14kmの沖合に浮かぶ相島。かつて大島とともに旧六島村の中心だった。水に恵まれず、水田がない。しかし、全島よく耕地化されており、積極的に畑作に活路を開いてきた。蚊取線香の原料となる除虫菊は昭和8年(1933)に栽培が始まり11、12年頃が最盛期。初夏の花の季節には遥か島外から眺めると、まるで白く雪が降ったように見えたという。葉タバコの栽培も一時中断の後、昭和37年(1962)に再開された。昭和20年代後半から始まったスイカは今や県内最大の生産地にまで成長した。糖度が高く、歯ごたえのある相島スイカの人気は高い。