No.38 小さな島の分校でのラジオ体操(昭和35年ごろ、尾島)




小さな島の分校でのラジオ体操(昭和35年ごろ、尾島)

 夏休みの今、さわやかな早朝、各地区の子供会でラジオ体操が行われている。40年以上も前のこの写真、日陰の長さは朝だろうが盛夏ではなさそう。相島小・中学校尾島分校の校庭で、のびやかに体を動かしているのは児童と先生たちだろうか。尾島は萩の本土から海上10.5ワの離島。分校ができたのも昭和22年(1947)だった。島の人たちは葉たばこ生産など農業を営んだが、高度経済成長につれて島を去る人が増え、分校は同40年(1965)廃止された。6年後には全島民7戸・19人が本土に移住し無人島となる。翌年、島は関西の業者に買われたが、今も開発の手は付かず、時折、釣り客が訪れる程度だという。