三条実美歌碑

(平安古町 久坂玄瑞誕生地)
  

      久坂義助の霊にたむけて
                   實美
     九重のみはしのちりをはらはむと
        こゝろも身をもうちくたきたる
               公爵 三條公輝書

     平安古本町筋の東側に、久坂玄瑞誕生地がある。正面に、高さ約二一〇センチメートル、幅一八〇センチメートルの自然石の石碑が建っている。上部には毛利元昭の篆額で「久坂玄瑞君追憶碑」と書かれ、その下にこの和歌が彫られている。


     歌は元治元年(一八六四)七月十九日京都禁門の変に、数え年二十五歳にて流弾を受け負傷、鷹司邸において自刃した久坂玄瑞義助を追悼して、三条実美が詠じた一首である。
     実美の三男公輝が揮毫し、変体がなを交えた美しい字体で彫られている。昭和十四年(一九三九)五月、在萩の陸軍中将藤田鴻輔外四人の有志が発起して建立した。