○萩・明倫学舎の設置及び管理に関する条例
平成28年6月30日
条例第24号
萩は、日本近代化の礎を築き、新時代を牽引した多くの先達を育んだ明治維新胎動の地です。
萩藩校明倫館は創建来、萩藩の人材育成の中枢を担い、多くの先覚が志を立て、切磋琢磨した学び舎です。嘉永年間に現在の地に拡大移設し、明治中期には、市内諸小学が明倫小学校として統合され、多くの市民がここに学び、学窓を巣立ってきました。
昭和初期に建造されたフランス瓦と鴟尾を頂く4棟の木造校舎は、萩の教育や気風を支えた藩校明倫館を継承し、先人の研鑽と足跡を確かなものとして今日に伝えています。
私たちは、藩校明倫館から受け継がれた進取の精神によって培われ、各時代の萩の教育を継承した学び舎に思いを致すとともに、この校舎を新たに「萩・明倫学舎」と命名し、これを活用することで、次代を担う子どもたち、そして萩を訪れる人々に、連綿と続く萩物語を伝え、継承していくため、この条例を制定します。
(設置)
第1条 萩を学ぶ機会を提供し、及び観光の起点として萩の魅力を発信することにより、萩の歴史、文化、自然等の理解増進を図り、もって次代に語り継ぐべき萩物語を伝え、継承していくため、萩・明倫学舎(以下「明倫学舎」という。)を設置する。
(位置)
第2条 明倫学舎の位置は、萩市大字江向602番地とする。
(事業)
第3条 明倫学舎は、次に掲げる事業を行う。
(1) 本市の歴史、文化、自然等に係る資料の展示に関すること。
(2) 本市の観光に関する情報を提供すること。
(3) 児童及び生徒に対する学習支援及び教育に関すること。
(4) 産業振興、人材育成及び交流促進に関すること。
(5) 前各号に掲げるもののほか、明倫学舎の設置目的を達成するために市長が必要と認めること。
(観覧料)
第4条 明倫学舎に展示している資料を観覧しようとする者は、別表第1に定める観覧料を納付しなければならない。
(使用の許可)
第5条 明倫学舎の施設及び附属設備等(以下「施設等」という。)のうち別表第2に掲げるものを使用しようとする者は、あらかじめ市長の許可を受けなければならない(駐車場を使用する場合を除く。)。許可を受けた事項を変更しようとするときも同様とする。
(許可の条件)
第6条 市長は、前条の使用許可(以下「許可」という。)について、管理上必要な条件を付することができる。
(使用の制限)
第7条 市長は、施設等を使用しようとする者が次の各号のいずれかに該当するときは、使用を許可しない。
(1) 第1条に規定する目的以外の目的で施設等を使用するとき。
(2) 公の秩序を乱し、又は善良な風俗を害するおそれがあると認められるとき。
(3) 施設等を損傷するおそれがあると認められるとき。
(4) 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号に掲げる暴力団その他集団的に又は常習的に暴力的不法行為を行うおそれがある組織の利益になると認められるとき。
(5) 他人に危害を及ぼし、又は他人の迷惑になる物品若しくは動物の類を携帯する者であると認められるとき。
(6) その他明倫学舎の管理上支障があると認められるとき。
(入館の制限)
第8条 市長は、前条に掲げる事由のいずれかに該当する者の入館を拒否し、又は退去を命じることができる。
(許可の取消し)
第9条 市長は、許可を受けた者(以下「使用者」という。)が次の各号のいずれかに該当するときは、許可を取り消し、若しくは使用を停止し、又は許可の条件を変更することができる。この場合において、使用者に損害が生じても、市長はその責めを負わない。
(1) この条例若しくはこの条例に基づく規則又は許可の条件に違反したとき。
(2) 許可の申請書に偽りの記載をし、又は不正な手段によって許可を受けたとき。
(3) 第7条各号のいずれかに該当すると認められるとき。
(4) その他市長が特に必要があると認めるとき。
(使用者の責務)
第10条 使用者は、使用期間中その使用に係る施設等を善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
(使用料の納付)
第11条 使用者は、別表第2に定める使用料を前納しなければならない。ただし、市長が後納を認めるときは、この限りでない。
(観覧料又は使用料の減免)
第12条 市長は、特に必要があると認めるときは、観覧料又は使用料を減額し、又は免除することができる。
(観覧料又は使用料の還付)
第13条 既納の観覧料又は使用料は、還付しない。ただし、市長が特に必要があると認めるときは、この限りでない。
(権利譲渡等の禁止)
第14条 使用者は、許可を受けた目的以外に使用し、又は使用の権利を他に譲渡し、若しくは転貸してはならない。
(特別の設備等)
第15条 使用者は、明倫学舎に特別の設備を設け、又は変更を加えてはならない。ただし、市長が特に認めるときは、この限りでない。
(原状回復の義務)
第16条 使用者は、その使用が終了したとき、又は第9条の規定により許可を取り消されたときは、直ちに原状に復さなければならない。
(損害賠償)
第17条 使用者は、施設等を損傷し、若しくは滅失したときは、市長の指示に従い、当該使用者の負担においてこれを原状に復し、又は金銭をもってその損害を賠償しなければならない。ただし、市長がやむを得ない理由があると認めるときは、この限りでない。
(委任)
第18条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
附則
附則(平成31年3月28日条例第9号)抄
(施行期日)
1 この条例は、令和元年10月1日から施行する。
(経過措置)
2 この附則に別段の定めがあるものを除き、この条例による改正後の各条例の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後の施設の使用等に係る使用料、利用料金、手数料等(以下「使用料等」という。)について適用し、施行日前の施設の使用等に係る使用料等については、なお従前の例による。
附則(令和元年7月10日条例第2号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和3年12月23日条例第30号)
この条例は、令和4年3月1日から施行する。ただし、第2条の規定は、令和4年9月1日から施行する。
別表第1(第4条関係)
観覧料 | 区分 | 個人 | 団体 (20人以上) | ||
明倫学舎2号館 | 1人1回につき | 一般 | 300円 | 250円 | |
高校生 | 200円 | 160円 | |||
中学生・小学生 | 100円 | 80円 |
備考
1 一般とは、高校生、中学生・小学生及び学齢に達しない者以外の者をいう。
2 高校生とは、高等学校、特別支援学校の高等部若しくは専修学校に在学する学生若しくは生徒又はこれらに準じる者をいう。
3 中学生・小学生とは、中学校、小学校若しくは特別支援学校の中学部若しくは小学部に在学する生徒若しくは児童又はこれらに準じる者をいう。
4 学齢に達しない者は、無料とする。
別表第2(第5条、第11条関係)
区分 | 単位 | 使用料 | ||
(1) 施設 | 本館 | 復元教室 | 1室1時間につき | 260円 |
多目的復元教室 | 1時間につき | 300円 | ||
展示映像室 | 1時間につき | 300円 | ||
特別応接室 | 1時間につき | 200円 | ||
多目的実習室 | 1時間につき | 300円 | ||
天井裏見学室 | 1時間につき | 300円 | ||
3号館 | 交流室(小) | 1室1時間につき | 260円 | |
交流室(大) | 1時間につき | 460円 | ||
市民ギャラリー(小展示室) | 使用日数が3日未満のとき 1日につき | 2,000円 | ||
使用日数が3日以上7日未満のとき 1日につき | 1,500円 | |||
使用日数が7日以上のとき 1日につき | 1,000円 | |||
1時間につき | 260円 | |||
市民ギャラリー(大展示室) | 使用日数が3日未満のとき 1日につき | 3,000円 | ||
使用日数が3日以上7日未満のとき 1日につき | 2,200円 | |||
使用日数が7日以上のとき 1日につき | 1,500円 | |||
1時間につき | 390円 | |||
4号館 | コワーキングスペース | 1時間につき | 200円 | |
1月につき | 3,000円 | |||
(2) 附属設備等 | 暖房設備 | 1時間につき | 440円 | |
冷房設備 | 1時間につき | 220円 | ||
上記以外の附属設備等 | 規則で定める額 | |||
(3) 駐車場 | 大型自動車 | 1回につき | 1,050円 | |
普通自動車 | 1回につき | 310円 |
備考
1 施設及び附属設備等の使用時間が1時間未満の場合は、1時間とする。
2 施設及び附属設備等の使用時間が1時間を超える場合において、使用時間に生じた1時間未満の端数が30分以上のときは1時間とし、30分未満のときは切り捨てる。
3 使用者の営利、商業宣伝その他これに類する目的(以下「営利目的」という。)により(1)の施設を使用するときの使用料の金額は、この表に定める使用料の金額の3倍の金額とする。
4 萩市内に住所を有する者以外の者が(1)の施設を使用するときの使用料の金額は、この表に定める使用料の金額の2倍の金額とする。ただし、当該者が営利目的により(1)の施設を使用するときにあっては、備考の3により算出した使用料の金額の2倍の金額とする。
5 コワーキングスペース、市民ギャラリー(小展示室)及び市民ギャラリー(大展示室)を使用するに当たっては、この表に定める暖房設備及び冷房設備の使用料は、無料とする。
6 コワーキングスペースを使用するに当たっては、この表の備考の3及び4の規定は、適用しない。
7 大型自動車とは、道路交通法(昭和35年法律第105号)第3条の大型自動車及び中型自動車をいう。
8 普通自動車とは、道路交通法第3条の普通自動車をいう。
9 駐車場の使用が入場した日の翌日以後の日にわたり継続する場合は、午前0時を経過する毎に一度出場し、再度入場したものとみなして、当該駐車場の使用料を算出する。