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萩市基本ビジョンの策定について

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年7月3日更新

萩市基本ビジョンを策定しました。 『暮らしの豊かさを実感できるまち』を目指して ~Challenge みらいへの挑戦~

 萩市の将来像やまちづくりの方向性を市民と共有し、市民と行政が一体となって進めるまちづくりの指針となる「萩市基本ビジョン」を策定しました。

萩市基本ビジョンの策定にあたって

萩市基本ビジョンとは

 萩市の将来像やまちづくりの方向性を市民と共有し、市民と行政が一体となって進めるまちづくりの指針であり、本市の政策体系において最上位に位置づけられる計画で、各分野にわたる各種計画の基本となるものです。

萩市基本ビジョン策定の背景

 我が国全体が人口減少社会を迎えたことに加え、東京圏への人口集中が進む中、地方においては、その責任のもと、地域の特色をいかしたまちづくりが求められています。
 特に、広大な中山間地域を有する本市においては、人口減少と少子高齢化が著しく、10年後の推計では、20~39歳の若年女性人口が激減し、これに伴い出生数も減少することが示されており、このことは、将来にわたる人口減少の加速化を意味しています。
 人口減少は、私たちの暮らしにも大きな影響を与えることとなり、地域経済及び産業活動の縮小、後継者不足、税収入の減少による行政サービス水準の低下のほか、一定の人口規模の上に成り立っている小売、飲食、医療などの日常生活に必要なサービスの撤退につながるおそれがあります。こうした状況を市民と行政が十分に認識した上で、一日も早く効果的な対策を講じる必要があります。
 一方、平成17年3月の市町村合併から10年が経過し、平成25年7月に発生した萩市東部集中豪雨災害における市を挙げた復興への取組に代表されるように、本市の一体感の醸成は着実に進んでいるところですが、地域全体の発展のためには、今後も、更なる取組を推進していく必要があります。
 本市には、誇るべき歴史・文化や自然環境、豊富な農林水産資源、伝統ある地場産業など、数多くの魅力ある地域資源があります。これらの素晴らしい素材を活用し、市民と行政が一体となり、将来にわたり持続可能なまちづくりに向けて取り組む市政運営の基本指針として「萩市基本ビジョン」を策定するものです。

計画期間

 計画期間は、2018(平成30)年度を初年度とし、2027年度までの10年間です。
 なお、今後の社会情勢等に柔軟に対応するため、必要に応じて見直しを行います。

めざすまちの将来像

めざすまちの姿

 本市にある素晴らしい地域資源をいかし、都市機能の充実と強化を図り、人口減少に歯止めをかけるとともに、活力と魅力ある萩市を次代に引き継いでいくことが求められています。
 「豊かな自然や歴史に恵まれた環境の中で人を育てたい。」
 「産業に活力があり、雇用が生まれ、人が集まり、元気なまちにしたい。」
 「福祉や医療、子育て環境、交通網などが充実し、住み慣れた地域で、大切な家族や友人と自分らしく過ごしたい。」
 このような願いを込めて、市民、民間団体、企業、行政等が互いに連携し、支えあいながら、ひとが輝き、産業活力がみなぎり、まちがきらめく萩の未来を創造し、住みよいまち、住みたくなるまちとなるよう、本市のめざすまちの姿を次のとおり定めます。

【暮らしの豊かさを実感できるまち】

将来人口について

 本市の人口は、1955(昭和30)年の97,744人をピークに年々減少し、2017(平成29)年には48,895人と、ピーク時に比べて、概ね半減しています。近年の人口の減少幅は年平均870人前後で推移しており、現在のすう勢では自然減と社会減が同時に進行し、10年後の2027年には約40,400人にまで減少することが予測されます。
 この人口減少幅の抑制に向け、10年後の目標を次のとおり掲げます。

 10年後となる2027年に社会増減のマイナスをゼロ、出生数を300人以上とすることを目指し、目標人口を42,000人とします。

萩市基本ビジョンの体系

めざすまちづくり(基本方針)

 萩市基本ビジョンに掲げる「めざすまちの姿」の実現に向けて、基本ビジョンを支える3つの構想並びに「萩市人口ビジョン」及び「萩市総合戦略」に基づく施策を展開するため、各分野、各地域における個別計画を推進するとともに、施策を具体化し各種の取組を展開します。

だれもが生きいきと暮らせるまちづくり

 生涯を通して健やかに安心して住み慣れた地域で生きいきと生活していくことは、市民だれもの願いです。
急速な少子高齢化社会を迎える中、だれもが自分らしく生きいきと暮らすことができ、個性や特性を認め合いながら互いに支え合う、自立と協働による地域社会の実現が求められています。
 高齢者や障がい者に配慮し、全ての市民が誇りと希望を持って暮らし続けることができるよう、医療・介護・福祉・健康の充実した人にやさしいまちづくりを目指します。
 ○持続可能な医療体制の構築
 ○地域ぐるみの助け合い「地域包括ケアシステム」の深化・推進
 ○青年期から高齢期に至るまでの健康の維持増進
 ○障がい者の社会参加の促進
 ○安心で質の高いサービスの確保

子育ての幸せが実感できるまちづくり

 近年の人口減少や少子高齢化の進行等の影響により、家族形態の変化や近隣住民との関係の希薄化が進むなど、子育てを取り巻く環境は大きく変化しています。また、子育て世代の働き方の変化に伴い、子育て支援に対するニーズが多様化する中、男女を問わず、仕事と子育ての両立のための支援を推進していくことが求められています。
 子どもの幸せは家族の幸せであり、地域の幸せです。子どもは、市民みんなの宝として、地域全体で支え合う仕組みづくりにより、子育て世代が子どもを育てる喜びを感じることのできる地域社会を目指すとともに、妊娠から子育てまで一貫したサポート体制を充実し、だれもが安心して子どもを産み育てやすいまちづくりを目指します。
 ○妊娠・出産・子育て環境の充実
 ○子どもたちの笑顔があふれる居場所づくり
 ○仕事と子育ての両立支援
 ○出会い・結婚サポートの充実

未来を担うひとを育むまちづくり

 少子高齢化の進展に伴う就学・就業構造の変化、技術革新やグローバル化の進展に伴う産業構造や社会システムの変化、子どもの貧困等による社会経済的な課題など、社会情勢の変化により、多様な教育や学習の場が求められています。
 「まちづくり」のために最も大切なことの一つは「ひとづくり」であり、本市では、藩政時代から人材育成に力を注いできた歴史があります。
 先人の「ひとづくり」のDNAを呼び覚まし、誰もが将来への夢と志を抱き、自ら学び、自らの可能性を信じ、未来へ向かって挑戦することができるよう、教育・学習の機会を創出するとともに、地域の教育資源を最大限に引き出し、本市の次代を担うひとづくりを目指します。
 ○「志」教育の推進
 ○新しい時代に必要となる資質・能力の育成
 ○地域とともにある学校づくりの推進
 ○萩の未来を支える教育機会の充実

産業活力があふれるまちづくり

 本市の産業は、豊かな自然環境や歴史・文化資源などの地域の特性をいかした、農林水産業、商工業、観光業など幅広い分野にわたります。しかしながら、人口減少や少子高齢化を背景に、後継者不足が深刻化するなど、大変厳しい状況にあります。
 元気な地域産業を再生するため、本市の魅力を力強く発信するとともに、「人」「物」「情報」の交流や、外部人材と地域資源を最大限に活用する創意のある事業活動を促進し、足腰の強い経営体の育成や新たな産業の創出を目指します。
 ○地域のにぎわいを取り戻す地場産業の再生
 ○起業・創業と企業誘致の推進
 ○企業人材の育成と雇用拡大の支援
 ○力強い農林水産業の推進
 ○地域産業の担い手・後継者育成
 ○地域経済の発展を加速化する高速道路ネットワークの形成

魅力ある歴史・文化・自然をいかしたまちづくり

 歴史的まちなみや豊かな自然景観、伝統ある地場産業、四季折々の花や旬の味覚など、地域や暮らしの中で大切に育まれてきた「もの」や「こと」を「萩ならではの宝物(おたから)」として守り、伝え、活用してきたこれまでの取組が世界遺産登録など、「歴史と文化のまち・萩」のブランド化につながってきました。
 更なるまちの魅力向上のためには、これらの地域資源を観光や産業の中でいかすとともに、守り伝えるための仕組みづくりが必要です。観光地経営の視点に立ち、地域資源を有機的に結びつけることにより、新たな萩の魅力を創出し、地域経済の振興につながるまちづくりを目指します。
 ○全国に誇る萩のまちなみの継承
 ○文化財の保存と活用による萩のにぎわいづくり
 ○文化のおたから、自然のおたから、産業のおたからの再発見・継承
 ○萩ジオパーク構想の推進
 ○観光地経営の視点に立った観光地域づくりの推進
 ○観光客誘致の積極展開

生活基盤の充実した住みよいまちづくり

 過疎化の進展とともに、住宅や店舗等の郊外化による市街地の空洞化が進みつつあります。また、中山間地域においても人口減少に伴い、福祉や買物をはじめとする住民生活に必要なサービス機能の提供に支障が生じています。
 将来にわたり持続可能で快適な生活が送れるよう、生活環境基盤の充実など、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる安全・安心なまちづくりを目指します。
 ○暮らしに密着した交通網の形成
 ○生活サービス機能の維持・向上
 ○持続可能で快適な環境づくり
 ○防災体制の強化
 ○地球にやさしい循環型社会づくり

だれからも愛されるまち、求められるまちづくり

 本市では人口減少と高齢化が進み、特に、中山間地域等ではコミュニティの存続も危ぶまれています。
 一方、都会を離れ、地方で暮らしたいと考えている人が、若い世代を中心に増えており、本市への移住者も増加傾向にあります。
 魅力ある地域づくりに向けて、市民の皆さんとともに、悩み、考え、そして、新たな一歩を踏み出すことができるような取組を推進し、「暮らし続けたい」「移り住みたい」と思われるようなまちづくりを目指します。
 ○市民との協働による元気なコミュニティづくり
 ○萩の魅力をいかした移住・定住
 ○市民一人ひとりが輝くまちづくり
 ○地域の特色をいかしたまちづくり
 ○魅力ある離島の発展

基本ビジョンを支える3つの構想

 萩市基本ビジョンを支えるため、ひとづくりに関する構想、地域産業振興に関する構想及び萩まちじゅう博物館構想の3つの構想を掲げます。
 これらの構想は萩市基本ビジョンの目指すべき方向と一致するものです。

「ひとづくり」に関する構想

 “ひと”が集まるところに“まち”ができ、“ひと”の営みにより“まち”が活動します。
 このように、「まちづくり」にとって「ひとづくり」は大変重要なものです。
 「ひとづくり」に関する構想では、人を育む教育や子育てはもとより、幼少期から生涯にわたる幅広い分野でのひとづくりについて、市民、教育関係機関、行政等のそれぞれが役割等を持ち、ひとを育てるまちとして萩のひとづくりを進めます。

「地域産業振興」に関する構想

 転出超過が続く萩市において、若年層が定住・定着するためには、働く場の確保は欠かすことが出来ません。そのためにも、萩市の活力ある発展を支える地域経済を力強くすることが求められています。
 「地域産業振興」に関する構想では、地域の産業について市民、企業、行政等のそれぞれが役割等を持ち、新たな産業の創出や成長分野への参入のほか、雇用拡大や地場産業の育成など、産業活力のみなぎるまちづくりを進めます。

萩まちじゅう博物館構想

 萩市内全域を屋根のない博物館としてとらえ、その中で展開している歴史や文化、自然や民俗、産業など、萩ならではのおたからを保存・活用し、次世代に確実に継承していくことによって、魅力あふれるまちづくりを進めます。
 これまでの萩まちじゅう博物館構想を一層深化させるとともに、産業やひとづくりと連動させた萩まちじゅう博物館構想の新しい展開を進めていきます。