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笠山~火山の野外博物館

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年4月30日更新

 笠山は約1万年前に噴火し、萩市北東部に点在する50あまりの火山で構成されている阿武火山群の中で最も新しい火山です。流れ出した溶岩が固まった溶岩台地の上に、マグマのしぶきを上げる噴火をし、スコリア丘と呼ばれる丘を作りました。最新の研究の結果、溶岩流は4回、スコリアは2回噴出したことがわかっています。

笠山のスコリア丘の特徴

 スコリアは、マグマのしぶきからガスが抜けてできた穴の多い岩石です。山頂部にある噴火口では、赤いスコリアが積み重なったスコリア丘の内部が見られます。
スコリア丘はスコリアが降り積もってできたので、噴火が終わると壊れて火口を埋め立ててしまいます。ところが、笠山では降り積もったスコリアの温度が高く、一部が溶けてお互いにくっついたために崩れにくく、噴火当時の様子が残っているのです。
 また、スコリアは普通、黒い色をしていますが、笠山のスコリアは噴火したときに空気中の酸素と結びついたため、鉄さびと同じ赤色になっています。

溶岩流を学ぶ

 海岸部では台地を作った溶岩の流れた様子を見ることができます。ただし、海岸は足場が悪いことが多いため、観察には注意が必要です。
 火口から流れ出した溶岩は、川のようにさまざまな方向へ流れました(溶岩流)。溶岩堤防(溶岩流の両側が冷えて固まった堤)の中を溶岩が流れ、また、溶岩の表面が袋や舌状になって固まり、内部を溶岩が流れました(溶岩ローブ)。溶岩堤防や溶岩ローブの中は冷めにくく、溶岩が遠くまで運ばれました。
 現在、ハワイのキラウエア火山では溶岩が流れ出しており、住宅が焼ける被害が出ています。映像で見ることはできても、なかなか体感できませんが、笠山の海岸は、溶岩流の表面や内部を見ることができる貴重な場所となっています。
ゆっくり冷え固まった部分は石材として利用され、江戸時代の石切り場では「鑿(のみ)」の跡を見ることができます。

溶岩堤防
溶岩ローブ
海岸に自生する植物の観察もできます。
ハマナタマメ(9月撮影)