山口県日本海産イカ・タコ類が51種におよぶことを初めて解明

〜水産研究センター、萩博物館、下関市立しものせき水族館・海響館が共同発表〜
 

 山口県水産研究センター、萩博物館および海響館は、山口県日本海域におけるイカ・タコ類の出現状況を明らかにするため、既往の文献やネット上の情報のほか3機関が所有する未発表資料を整理・吟味して、山口県日本海産頭足類が51種におよぶことを初めて解明しました。

 研究の概要としては
  • これまで山口県日本海域に何種類のイカ・タコ類が生息しているのかは不明でしたが、今回3機関の共同研究により、本海域に生息する頭足類が3目12科51種におよぶことが初めて明らかになりました。
  • 51種という種数は、日本海全体の種数(70種)の73%を占め、東シナ海の65種には及びませんが、三陸・常磐沖の46種をやや上回っており、本海域に多様なイカ・タコ類が生息していることを示しています。
  • 出現種にはケンサキイカやマダコなど多くの有用種のほか、日本海での出現が珍しいゴマフホウズキイカ、ユウレイイカ、ヨツメダコなどが含まれています。
  •  共同研究ではこれらの出現状況(出現年・月・海域)、外套(がいとう)長(ちょう)(胴体の長さ)、産卵の有無等の生態についても明らかにしました。これらの知見は、本海域における頭足類の種の多様性の保全や有用種の資源保護に役立つ重要な情報となります。
  研究成果は山口県水産研究センター研究報告第10号で研究論文として発表したほか、頭足類に関心のある方がだれでも参照できるよう「山口県日本海産頭足類目録」として47種のカラー写真とともに下記のホームページに掲載しました。

山口県/海鳴りネットワーク
  http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a16500/uminari/ken-seika.html
萩博物館 http://www.city.hagi.lg.jp/hagihaku/
下関市立しものせき水族館・海響館
  http://www.kaikyokan.com/

「山口県日本海産頭足類目録」(xls形式、45KB)、図版(PDF、1M)