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萩のマグマと萩焼

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年5月7日更新
萩焼

1億年前のマグマが生んだ白砂清松

山口県萩市の指月山は、約1億年前に地下にあった巨大なマグマだまりが冷え固まって岩石(花こう岩)となり、長い年月をかけて地表に現れたものです。花こう岩が風化して崩れ、美しい白い砂浜が生まれました。指月山の麓には花こう岩を利用して築かれた萩城の城壁が当時の面影を残しています。
指月石

マグマの岩石でできた中国地方の大地

この景色を生んだマグマの活動は非常に大きく、中国地方の広範囲に同様の岩石が分布しています。地球上で最も大きな種類の噴火を起こし、カルデラと呼ばれる巨大な陥没地形をつくるような火山があったことが、数十か所で確認されています。
中国地方の火成岩

花こう岩が風化し、萩焼の粘土に

粘土
花こう岩の風化が進むと、砂からやがて粘土になります。これが古くは萩の金峰土、そして防府の大道土といった萩焼の陶土として使われています。
花崗岩から萩焼へ
400年以上前の歴史を持つ萩焼は、1億年前から続いた巨大なマグマの活動が生んだ良質な土を利用してつくられたのです。こうしてできた萩焼は、「萩の七化け」と呼ばれる、使い込むほどに色味が変化する独特の風合いで私たちを楽しませてくれます。
萩焼02