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財政用語の解説

印刷用ページを表示する 掲載日:2007年7月23日更新

▼質問

 財政用語は専門的で難しく、よく分かりません。

▼回答

 ホームページ上に掲載されている主な財政用語の解説は下記のとおりです。


<財政用語の解説>

(1)形式収支

 出納閉鎖期日における当該年度中に収入された現金と支出された現金の差額を示したものです。

  *形式収支=歳入決算額-歳出決算額

(2)実質収支

 形式収支から継続費や繰越明許費に伴って翌年度に繰り越すべき一般財源を控除したものです。

  *実質収支=形式収支-翌年度へ繰り越すべき財源

(3)単年度収支

 当該年度の実質収支から前年度の実質収支を差し引いたものです。

  *単年度収支=当該年度の実質収支-前年度の実質収支

前年度の実質収支が黒字

前年度の実質収支が赤字

単年度収支が黒字

新たな剰余金が生じた

過去の赤字を解消

    〃  が赤字

過去の剰余金の取り崩し

赤字額の増加

(4)実質単年度収支

 単年度収支に地方債の繰上償還額と財政調整基金への積立金を加えて、積立金取り崩し額を差し引いたものです。実質的な債務の増加又は貯蓄等債権の増加を捉える指標です。                                                                                                   

  *実質単年度収支=単年度収支+財政調整基金積立額+地方債繰上償還額-財政調整基金取り崩し額

(5)実質収支比率

 標準財政規模に対する実質収支額の割合を示したものです。実質収支が黒字の場合は正の数、赤字の場合は負の数で表されます。一般的には3%~5%が望ましいとされています。                                                                                               

  *実質収支比率(%)=実質収支額÷標準財政規模

(6)経常収支比率

 人件費・扶助費・公債費等の経常的経費に地方税・普通交付税等を中心とする経常的一般財源がどの程度充当されているかを示すものです。一般的な市においては、75%~80%が妥当とされており、この比率が高いほど財政構造が硬直化していることを示します。                                                                                               

  *経常収支比率(%)=経常経費に充当される経常一般財源額÷経常一般財源額

(7)公債費比率

 借り入れた地方債の元利償還金の一般財源に占める割合を示すものです。この比率が10%を超えないことが望ましいとされています。                                                                                               

  *公債費比率(%)=A÷B

 A:当該年度元利償還金-(元利償還金充当特定財源+災害復旧等に係る基準財政需要額算入公債費)

 B:標準財政規模-災害復旧等に係る基準財政需要額算入公債費

(8)起債制限比率

 地方税・普通交付税のような使途が特定されておらず、毎年度経常的に収入される財源のうち、公債費(交付税措置のないもの)に充当されたものの占める割合を示すものです。起債制限比率が20%以上の団体については一定の地方債(一般単独事業に係る地方債)の起債が制限され、30%以上の団体については、さらに制限される。(一部の一般公共事業に係る地方債)                                                                                               

  *起債制限比率(%)=(A-B)÷(C-D)

 A:当該年度の元利償還金

 B:元利償還金充当特定財源+災害復旧等に係る基準財政需要額算入公債費+事業費補正に係る基準財政需要額算入公債費

 C:標準財政規模

 D:災害復旧等に係る基準財政需要額算入公債費+事業費補正に係る基準財政需要額算入公債費

(9)実質公債費比率

 平成18年4月から地方債制度が「許可制度」から「協議制度」に移行されたことに伴い、新たに導入された指標で、公債費による財政負担の度合いを示すものです。この比率が18%以下の場合は協議団体となり、総務省へ協議し同意を受けて起債を発行出来ます。18%以上の場合は許可団体となり、起債にあたり総務省の許可が必要となります。許可申請にあたっては、「公債費負担適正化計画」の策定・実施が必要となります。                                                                                          

  *実質公債費比率(%)={(A+B)-(C+D)}÷(E-D)

 A:当該年度の元利償還金(繰上償還等を除く)

 B:地方債の元利償還金に準ずるもの

 C:元利償還等の特定財源

 D:普通交付税額の基準財政需要額算入公債費

 E:標準財政規模

(10)標準財政規模

 当該団体の標準的な状態で通常収入されるであろう経常一般財源の大きさを示すものです。                                                                                               

  *標準財政規模=基準財政収入額-地方譲与税-交通安全対策特別交付金)×100÷75+地方譲与税+交通安全対策特別交付金+普通交付税

(11)財政力指数

 当該団体の財政力(体力)を示すものです。基準財政収入額を基準財政需要額で除した数値です。通常は、過去3ヵ年の平均値を示し、この数値が大きいほど財政的に余裕があり、1を超えた団体は普通交付税の不交付団体となります。

(12)基準財政需要額

 普通交付税の算定に用いるもので、合理的かつ妥当な水準で行政運営した場合に係る経費を一定の方法で算定したものです。

(13)基準財政収入額

 普通交付税の算定に用いるもので、標準的な状態で徴収が見込まれる税収入などを一定の方法で算定したものです。

(14)財政調整基金

 年度間の財源の不均衡を調整するために積み立てる基金です。経済事情の変動等で財源が不足する場合の財源として利用されます。

(15)減債基金

 地方債の償還を計画的に行うための資金を積み立てることを目的として設置した基金です。