海からの宅配便13
博物館実習生レポート
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ウニ達の住処 倉江ノ浜

藤本剛士
 皆様、初めまして。学芸員実習生として、この度萩博物館でお世話になった藤本と申します。
 今回、堀先生指導のもと、倉江ノ浜の海洋生物調査に行ってきたのですが、「そこで自分が発見したことをみなさまに伝えよ」と堀先生の方からお達しが出たため、今こうして筆をとっています。私は文系の出身なので専門的なことは申せませんが、私が倉江ノ浜で見て感じたことをそのままお伝えすることができれば、と思います。

 海中に潜って、まず私が最初に見つけたのはビンの中で貝達と共生しているウニ。端の方で見にくいかもしれないので、手のひらにのせてもう一枚。サイズは小ぶりですが、貝達と屋根を一つにして住んでいるその姿はなかなか愛嬌がありますね。次いで、海中探検を続けていると何やら岩にびっしり、黒いトゲトゲした物体が張り付いています。勿論、こいつらも皆、ウニです。倉江ノ浜にはこんなにも沢山のウニが棲んでいるのですね。そしてこれは後で気づいたのですが、体長10cmほどのイトマキヒトデを撮ったつもりの画像の中にも、ちゃっかりウニが潜んでいます。まさに倉江ノ浜はウニの宝庫と言うに相応しい場所です。

 

 しかし、倉江ノ浜の魅力はウニだけではありません。その他にも様々な生き物を間近に見ることができます。例えば、ヘビギンポ。体長は5cmくらいで、岩礁域やタイドプールでよく見られる魚です。まるで眠っているかのようにじっと岩にへばりついているのが特徴で、かなり近寄っても逃げないのでじっくりと観察してみるのも面白いかもしれません。巻貝の一種であるオオヘビガイなんていうのもいました。体長はおよそ5cm。この貝はどうやら食べることもできるらしく、カキよりも濃い味がするとおっしゃる方もなかにはいるようです。実際に私は食べなかったので保証はできませんが、倉江ノ浜へ行けば恐らく簡単に見つけることができると思うので、興味のある方は是非、挑戦してみてはいかがでしょう。

 以上、倉江ノ浜の魅力を自分なりに書いてはみましたが、もちろんこれだけが全てではありません。写真に収めることのできなかった生き物も沢山います。