市長室
市長あいさつ
萩市では、人口減少、特に、若者の人口流出が最大の課題です。このため、若者や子育て世代の市内への移住の促進に向け、萩での暮らしの魅力の発信とともに、市内小中学校における給食無償化や、最大100万円を支援する多子世帯誕生祝い金をはじめとする子育て世代の経済的、精神的な負担を軽減するなど、「雇用」や「住まい」、「出生・子育て・教育環境」の3つを重点に、積極的に取組を進めています。
雇用については、企業誘致や、事業者による事業の拡大を支援し、雇用の創出と拡大を促進しています。また、テレワークを活用し、移住者と求人企業をつなぎ、会社に勤めながら萩に移り住む「転職なき移住」や、萩に住み続けながら市外の企業に就職する「転出なき就職」を推進する取組に加え、定住総合相談窓口「はぎポルト」においても、移住就業マッチングアドバイザーを配置し、移住者と市内事業者をつなぐ取組を行うなど、働く場の創出と確保に努めています。
住まいについては、移住独身女性に対する民間賃貸住宅の家賃を支援する制度を拡充し、39歳以下の方や子育て世帯の方を対象に賃貸住宅の家賃支援を行っています。また、中山間地域への子育て世代の定住を促進するため、空き家を活用した定住促進住宅についても整備をしたところです。
出生・子育て・教育環境については、保育所における使用済みおむつの処分や、高校生男子寮の設置等、子育て世帯の負担軽減と萩市で学ぶ環境の整備を推進しています。こうした取組や地方移住への関心の高まりもあって、移住者数は増加傾向にあり、39歳以下の若者や子育て世代の占める割合も増加しています。
一方で、萩市の健康寿命は、この10年間で、男女ともに2歳以上延伸するなど、元気で生きいきと暮らすご高齢の方も増えてきています。加えて、萩市の要介護認定率は、全国の平均が横ばいで推移する中、減少を続けています。これらの成果は、ご高齢の方の生活と健康を献身的に支えてくださっている地域の担い手の皆様のお陰であり、活動されていらっしゃいます皆様に、深く感謝申し上げます。こうした地域の皆様との協働の取組に加え、昨年10月から、山口大学医学部及び萩市医師会との連携により、多くの高齢者の皆様の脳梗塞や心不全を予防するため、後期高齢者の心電図検査を開始したところであり、多くの高齢者の方々が健康で、生きいきと暮らせるまちづくりを推進しているところです。
我が国全体が少子化基調にあり、多くの自治体が人口減少や少子高齢化に苦しんでいる中にあって、萩市だけが簡単に成果を出せるとは思っておりません。しかしながら、今後も、市民の皆様のご意見を伺いつつ、知恵を絞り、積極的に様々な施策を展開することにより、次代を担うこどもから、豊富な経験と知識をお持ちの高齢者の方々まで、かけがえのない大切な存在である市民の皆様の命と暮らしを守り、笑顔あふれる「明るく元気な萩市」の実現に向けて粘り強く取り組んでまいります。
引き続きのご支援、ご協力をいただきますようお願いいたします。
萩市長 田中 文夫