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令和8年度 市長施政方針

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年3月3日更新

はじめに

 令和8年3月萩市議会定例会の開会に当たり、本議会に提案いたしました諸議案の説明に先立ちまして、新年度における市政運営の基本方針と、直面する課題に対する私の決意、そして主要な施策の概要について申し述べさせていただきます。

 私は、市長就任以来、「至誠天に通ず」という吉田松陰先生の言葉を胸に刻み、市政運営に当たってまいりました。
 誠を尽くせば、必ず思いは通じる。その志のもと、私は「現場第一主義」を貫き、市内各地へ足を運び、市民の皆様と膝を突き合わせて対話を重ねてまいりました。
 現場には、地域の誇りや温かい絆がある一方で、人口減少への不安や、日々の生活における切実な課題など、厳しい現実も見受けられます。
 それら一つひとつの切実な声こそが市政の原点であり、それらを真正面から受け止め、解決策を講じていくことが、私に課せられた使命であります。

 今、私たちを取り巻く社会情勢は、かつてないスピードで変化しております。
 世界に目を向ければ、不安定な国際情勢などを背景としたエネルギー・食料品価格の高騰が長期化し、国内におきましても、長引く物価高に伴う家計負担の増加、人手不足の深刻化など、市民生活や地域経済を取り巻く環境は厳しさを増しております。
 また、気候変動の影響により、自然災害は、全国いつどこで起きてもおかしくない脅威となっております。
 そして何より、急速に進行する少子化と人口減少は、地域社会の存続そのものを問う、待ったなしの課題であります。

 しかし、歴史を振り返れば、萩はいつの時代も、困難な状況の中から新しい時代を切り拓く人材を輩出し、変革を成し遂げてきた「変革のDNA」を持つまちです。
 厳しい時代だからこそ、変えるべきものは恐れずに変え、守るべきものは守る。「志」を持って臨めば、必ずや道は拓けると信じております。

 1月臨時会では、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した補正予算をお認めいただきました。
 これは、足元の喫緊の課題である物価高騰から、市民生活と地域経済を何としても守り抜くための緊急対策であります。
 具体的には、物価高騰の影響を受けるお一人おひとりに幅広くご利用いただける「暮らし応援商品券」を発行するなど、市民の皆様の暮らしを支える取組を行ってまいります。また、経済分野においては、農業用機械の点検・修理・購入等に係る経費や漁船用燃油価格高騰への支援、さらには市内中小企業の賃上げや生産性向上に向けた取組を後押ししてまいります。

 そして迎える令和8年度は、これまでの5年間で撒いてきた種を収穫へと繋げ、さらに次の10年、20年先の萩の未来図を確固たるものにする、決断と実行の年と位置付けております。
 私の公約である「5つの良し」を柱に、市民の皆様が「暮らしが良くなった」「萩が変わった」と実感していただけるよう、全力を尽くしてまいります。
 

1 住んで良しのまちづくり

(高規格道路ネットワークの整備促進)

 「命をつなぐ道」であり、地域産業の大動脈となる高規格道路の整備は、萩市の長年の悲願であります。
 高規格道路は、救急医療機関へのアクセス向上だけでなく、災害時の代替路確保、そして観光・物流の活性化に不可欠なインフラであります。
 山陰自動車道「益田~萩間」及び「小郡萩道路」の早期完成に向け、国や県に対し、今後も着実に要望活動を行ってまいります。
 あわせて、山陰自動車道「大井・萩道路」の開通を見据え、(仮称)萩東インターチェンジから市街地や観光地へのアクセス道路の整備を着実に進めることで、市内交通の円滑化を図るとともに、インターチェンジから市街地への人の流れを促進し、その効果を最大限いかしてまいります。

(健康寿命の延伸と医療体制の確保)

 人生100年時代を迎え、市民の皆様がいつまでも住み慣れた地域で元気に暮らすためには、健康寿命の延伸が不可欠であります。

 特に、萩市において死亡要因の高い心疾患や脳血管疾患の予防に向け、山口大学医学部や萩市医師会との連携の下、令和6年度から実施している後期高齢者健康診査に心電図検査を追加するモデル事業を継続し、市民の健康を守ってまいります。

 また、高齢者の社会参加を妨げる要因となる「難聴」への対策としましては、会話や生活音が聞こえにくい状態にある高齢者を対象として新たに補聴器購入費の助成制度を創設いたします。
 「聞こえ」を改善することで、ご家族との会話や外出を楽しんでいただき、認知症予防やフレイル予防につなげてまいります。

 地域医療体制につきましては、医師・看護師の不足に加え、住民の高齢化等に伴う医療需要の変化への対応などの課題があります。
 持続可能な医療提供体制の確保を目指し、山口県地域医療構想の方針に沿って、地域医療連携の核となる中核病院の形成に取り組んでまいります。

 さらに、萩市内の医療機関に就職する看護学生への奨学金給付や、看護師等住宅の運営を通じて、医療人材の確保に全力を挙げてまいります。
 加えて、萩市休日急患診療センターにおいては、利便性向上を図るため、薬を院内で処方できる体制を整備し、体調が優れない中で薬局へ移動する負担の軽減に取り組みます。

(防災・減災対策の強化)

 近年、全国各地で地震や大雨等の災害が頻発化し、被害も激甚化しております。こうした中、市民の生命と財産を守るため、その対策の更なる充実と強化が求められております。

 河川の氾濫のリスクを事前に把握し、水害時における被害の軽減につながるよう、水防法の改正に伴い、新たに対象となった67の中小河川について、洪水浸水想定区域を可視化したハザードマップを作成いたします。また、市内全戸に配布し、周知を図り、早期の避難行動を促すなど、引き続き、「逃げ遅れゼロ」の実現に向けた様々な取組を進めてまいります。

(旧町村地域の振興)

 旧町村地域の振興は、私が強い思いを持って進めてきた政策であり、今後もその歩みを止めることなく、責任を持って推進してまいります。
 花を活用した交流人口の拡大や、総合事務所が主導する地域づくりなど、これまでに着手した施策は着実に実を結びつつあります。引き続き、地域に根差した施策を展開し、それぞれの地域が持つ個性を最大限にいかすことで、持続可能な地域づくりを目指してまいります。

 また、令和3年11月から萩市役所本庁で開催しているロビーコンサートは大変好評を得ており、これを受けて合併20周年記念事業として各地域で開催したロビーコンサートも、多くの皆様から温かい反響をいただきました。
 令和8年度も引き続き開催し、地域の文化振興を図るとともに、より一層明るく親しみやすい市役所となるよう努めてまいります。

(離島の振興)

 本土と比べ、交通条件をはじめとする様々な制約を抱える離島地域については、今後も一層の振興を図っていく必要があります。島民の皆様の声に真摯に耳を傾けながら、地域の実情に応じた各種施策を着実に推進してまいります。

 離島が有する魅力につきましては、小説家・伊与原新さんによる直木賞受賞作『藍を継ぐ海』に収録された、見島を舞台とする短編小説「夢化けの島」においても描かれており、広く注目されています。  
 本年は、いわゆる「聖地巡礼」を視野に入れた観光誘客にも取り組み、伊与原さんからの助言を得ながら、旅行商品化を支援してまいります。

 さらに、見島におきましては、国指定天然記念物である見島ウシの保護・振興対策を引き続き推進いたします。
 これまで整備を進めてきた共同牛舎につきましては、令和8年度に供用開始を予定しており、引き続き山口県立農業大学校などの専門機関と連携しながら、飼育の効率化や人材の確保を図り、持続可能な飼育環境の整備に努めてまいります。

(東萩駅前広場の再整備)

 昭和の時代に整備された東萩駅前広場につきましては、施設の老朽化が進んでいることに加え、バス・タクシー・一般車の動線が交錯するなど、交通結節点としての機能不足や安全面での課題が顕在化しておりました。
 この度の再整備に当たっては、利用者の声を積極的に反映させるため、市民や未来を担う高校生へのアンケートを実施するとともに、意見聴取会での議論を重ね、整備の基本方針を決定いたしました。

 新たな駅前広場のコンセプトは、「つながりとにぎわいを促す、まちの優しい玄関口」であります。
 その実現に向け、何よりも利用者の安全を最優先に考え、公共交通と一般車の乗降場や駐車場を明確に分離したロータリーを再構築いたします。
 そして最大の特徴は、駅前広場に配置する「オープンスペース」と「芝生広場」であり、これまでは単なる通過点であった駅前を、イベントなどの開催が可能な空間とし、観光客や市民の皆様が憩い、交流と賑わいが生まれる拠点となるよう整備を進めてまいります。

(交通空白地への公共交通対策)

 誰もが住み慣れた地域で生活ができるよう、地域の実情に応じた、持続可能な移動手段の確保が求められております。

 特に中山間地域においては、バス停までの移動が困難な高齢者の方々を支援するため、「地域循環ぐるっとバス」の運行など、自宅から目的地まで移動できる仕組みを整えてまいりました。
 さらに、大井地区と須佐・田万川地域では、地域の皆様が主体となり、「自家用有償旅客運送」が開始されました。この取組をモデルケースとして、他地域へも広げていけるよう支援してまいります。

(ごみの減量化と市民負担の軽減)

 持続可能な循環型社会の構築に向け、ごみの減量化は避けて通れない重要課題であります。
 しかしながら、萩市の1人当たりのごみ排出量は、全国や山口県の平均を上回る状況が続いており、環境負荷の低減のみならず、収集や施設の維持管理コストの面でも改善が急務となっております。
 一方で、長年にわたり実施してきた「指定ごみ袋の無料配布」制度につきましては、配布実務を担っていただいている自治会役員の皆様から、高齢化に伴い袋の仕分けや各家庭への配布作業の負担が限界にきているとの切実な声を多数いただいておりました。
 こうした「ごみの減量化」と「地域活動の負担軽減」という二つの課題を解決するため、令和8年4月から、ごみ処理制度を抜本的に見直すことといたしました。

 まず、ごみ袋の無料配布制度を廃止いたします。
 また、これに併せて、指定ごみ袋の販売価格を引き下げることで、市民の皆様への経済的負担の軽減に努めてまいります。
 さらに、市民の皆様からの「少量の生ごみやおむつをこまめに出したい」「高齢で大きな袋は重くて出しにくい」という強いご要望にお応えし、新たに「特小サイズ」のごみ袋を導入いたします。
 こうした取組により、単身世帯や高齢者世帯の利便性向上を図るとともに、ごみの減量意識の醸成につなげてまいります。

2 訪れて良しのまちづくり

(「萩まちじゅう博物館」の進化と再構築)

 萩市全体を屋根のない博物館に見立てた「萩まちじゅう博物館構想」は、策定から20年の節目を経て、新たなステージへと進化いたします。
 かつては「観る観光」が主流でしたが、現在は「体験する観光」「地域の人と触れ合う観光」へとニーズが変化しております。
 また、文化財保護法の改正により、文化財を保存するだけでなく、観光への活用など、地域活性化の核とすることが求められております。
 市民や事業者の皆様が歴史・文化・自然などのおたからを自ら活用する「萩まちじゅう博覧会」を引き続き支援し、守り育ててきたおたからが、暮らしや産業にもいかされる次のステップへとつなげてまいります。

 また、これらを力強く推進するため、萩市文化財保存活用地域計画を、まちじゅう博物館構想の実践計画として位置づけ、地域住民や団体、事業者など萩に関わる人々とともに、持続可能な観光地づくりに取り組む横断的な体制を構築いたします。

(戦略的な観光誘客とインバウンド対応)

 本年は、山口デスティネーションキャンペーン実施の年となります。
 これは、JRグループ6社と山口県、県内市町、観光事業者が一体となって実施する全国規模の観光誘客キャンペーンであります。鉄道を中心に据え、山口県の多彩な魅力を令和8年10月1日から12月31日にかけて集中的に発信し、来訪促進と地域活性化を目的としています。萩市としましても、この好機を逃さず、地域DMOである萩市観光協会と連携し、効果の最大化に努めてまいります。
 また、若年層やインバウンドを始めとする新たな客層の誘客を図るために、萩ならではのソフトコンテンツを活用した取組を推進してまいります。

 さらに、回復が著しいインバウンド需要の取り込みに向け、携帯電話の位置情報などの「人流データ」を活用した分析を行い、効果的なターゲット設定とPRを行ってまいります。

 加えて、令和8年度は、堀内地区及び平安古地区が京都市の産寧坂(さんねいざか)や岐阜県白川村(しらかわむら)などとともに、全国で初めて重要伝統的建造物群保存地区に選定されてから50周年を迎える、記念すべき年でもあります。
 この節目に、シンポジウムや記念イベントを開催し、半世紀にわたり市民の皆様が守り抜いてきた町並み保存の意義を改めて確認するとともに、その歴史的町並みの価値を国内外に発信してまいります。

(地域観光資源の再生)

 須佐湾エコロジーキャンプ場は、開設から30年が経過し、施設の老朽化が進んでおります。このため、コテージやロッジなどの改修を進め、須佐湾の絶景をいかした付加価値の高いキャンプ場として再整備し、更なる交流人口の拡大につなげてまいります。

 また、旭地域では、老朽化した萩アクティビティパークのカートコースの改修等を計画的に実施し、ラジコンコースと併せて、旭地域の特色ある施設の充実を図るとともに、安定的な施設運営を目指してまいります。

3 働いて良しのまちづくり

(持続可能な農林水産業の振興)

 萩市の基幹産業である農林水産業は、従事者の高齢化や生産コストの高騰など、厳しい状況に直面しております。
 一方で、「食」を生み出すこの産業は、萩の豊かな自然環境を守り、地域経済を支える重要な基盤でもあります。こうした認識のもと、積極的な取組への支援を行い、持続可能な産業基盤を築いていく必要があります。

 農業分野では夏から秋に出荷される夏秋(かしゅう)トマト「山口あぶトマト」について、県内最大の産地の維持・発展を図るため、生産力向上に欠かせない農業用施設の整備を支援してまいります。 
 あわせて、地域の中核を担う認定農業者や集落営農法人が進める経営改善や規模拡大、さらには生産コスト削減に向けた取組を後押しすることで、農家の安定経営を確かなものにしてまいります。
 また、環境に配慮した農業を推進するため、新たに策定した「萩市有機農業等推進計画」に基づき、環境保全型農業に取り組む生産者を支援いたします。

 林業分野では、森林環境譲与税を活用し、所有者の意向に沿って集約された森林の整備を支援するほか、私有地における松くい虫被害木の伐倒駆除(ばっとうくじょ)、森林資源を活用した新商品の開発支援など、保全と活用の両輪で「次世代まで幸せになる林業」を目指してまいります。

 水産業分野では、見島本村地区の漁港への製氷機や萩地方卸売市場への海水冷却装置の整備を支援し、鮮度保持による魚価向上を図るとともに、これまで市場価値が低かった低利用魚(ていりようぎょ)の活用や販路開拓による、「稼げる水産業」を後押しします。

(多様な働き方を支える就業環境の整備)

 萩・明倫学舎3号館の用途を見直し、民間事業者に貸し付けることにより、新たな雇用の場の確保や更なる産業振興及び移住・定住の促進を図ってまいります。

 また、萩・テレワークライフビジョンの実現に向けて、在宅勤務やサテライトオフィス勤務など、多様な働き方による人材の採用・定着を目指す企業を「萩テレワーク推進パートナー企業」に認定し、求職者のスキル向上やマッチングイベントの開催などを通じて、柔軟な就業機会の拡大と新たな雇用を創出してまいります。

4 学んで良しのまちづくり

(少子化への対応)

 少子化の進行により、萩市の児童生徒数は急激に減少しており、多くの小学校で複式学級が常態化しています。
 このことから、こどもたちが集団の中で多様な考えにふれ、社会性を育む機会の減少が懸念されます。
 こうした状況を踏まえ、令和8年度から、保護者や地域住民の皆様のご意見を伺いながら、今後の公立小・中学校のあり方について検討を進めてまいります。

 一方で、小規模校ならではのきめ細かな教育や、豊かな自然環境の中での学びを望む声も寄せられています。
 このため、川上小・中学校を、市内全域から通学が可能な「小規模特認校制度」に認定し、令和9年度からの受入開始を目指して、特色あるカリキュラムの編成や地域と一体となった教育活動に取り組んでまいります。

(部活動の地域展開)

 中学校の部活動につきましても、少子化に伴う生徒数の減少や、教員の働き方改革に対応するため、大きな転換点を迎えます。

 休日の部活動につきましては、既に地域クラブ活動への移行を進めておりますが、令和8年9月以降は、休日・平日を問わず、活動の主体を地域クラブへと移行いたします。
 平日につきましては、学校を拠点とした地域クラブでの活動を主体とし、地域の実情を踏まえつつ、全ての生徒に対し、放課後における活動機会の確保を図ってまいります。
 
 休日の地域クラブ活動参加に係る移動手段につきましては、公用車の貸し出し制度を新設し、保護者や地域の方々による送迎協力体制を構築することで、こどもたちが希望する活動場所へ移動できる環境を整えてまいります。

 また、経済的理由により地域クラブへの参加が難しい世帯につきましては、参加費等の助成を行います。
加えて、生徒を受け入れる地域クラブへの支援として、用具の購入を支援し、こどもたちがスポーツ・文化芸術に親しむ機会を確保いたします。

(教育環境の充実と負担軽減)

 子育て世帯の経済的負担を軽減し、物価高騰下においても質を落とさず、栄養バランスのとれたおいしい給食を提供できるよう、引き続き小・中学校の学校給食費の無償化を実施いたします。

 さらに、猛暑対策として小中学校の特別教室への空調設備の整備や、トイレの洋式化など、こどもたちが快適かつ安心して学習できる環境を整備するとともに、高校生につきましては、通学困難な地域からの生徒を受け入れる「高校生寮」の運営や通学費補助を継続することで、萩で学び続けられる環境の充実を図ってまいります。

5 育てて良しのまちづくり 

(家計の負担を希望に変える無償化)

 萩市の未来を担うこどもたちが健やかに成長し、持続可能な地域社会を築いていくことは、市政における重要課題の一つであります。
 近年、萩市の出生数は減少傾向にありますが、その内訳を見ると、第3子以降は一定の出生数を保っている一方で、第1子及び第2子の出生数は減少してきており、こうした状況の改善が求められています。
 第1子の誕生は、次につながる一歩となります。
 このため、子を持とうとする世帯が、大きな負担を感じる保育園等の保育料について、令和8年度から、全ての園児に対象を拡大して無償化いたします。
 併せて、幼保給食費の無償化を実施し、子育て世代の経済的負担の軽減と、将来への安心感をしっかりと高めてまいります。

(多様なニーズに応える子育て支援)

 核家族化が進み、地域の繋がりが希薄になる中で、子育て家庭の孤立を防ぐとともに、様々な経験をとおして、こどもが健やかに成長することが重要であります。

 全てのこどもの育ちと子育て家庭を応援するため、保護者の就労要件を問わず、時間単位で柔軟に保育所等を利用できる乳児等通園支援事業を本格実施いたします。

 また、妊娠期から子育て期までをワンストップで支える「こども家庭センターHAGU(ハグ)」の機能を一層強化し、産後ケア事業では、利用料の無償化に加えて短時間型のデイケアサービスを新設するなど母親の不安解消や心身のケアに向けたきめ細かな支援を推進します。

 加えて、こどもの健康を守る取組として、乳幼児に重篤(じゅうとく)な肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症のワクチン接種が定期接種化されることから、円滑な実施に取り組んでまいります。

(若者や子育て世帯の移住・定住促進)

 人口減少対策の要である移住・定住につきましては、定住総合相談窓口「はぎポルト」を中心に、空き家バンクと連携した住まいの確保や、移住支援員による伴走型サポートを継続いたします。

 近年は若者や子育て世帯の移住が増加傾向にあり、この流れを加速させるため、「移住定住情報ポータルサイト」やマッチングサービス「スマウト」を活用し、萩の暮らしやすさ、自然環境、そして手厚い子育て支援策などを全国に発信し、「選ばれるまち・萩」を目指して移住施策を展開してまいります。

おわりに

 本日は、令和8年度の主要な施策と、私が目指す市政のあり方について申し述べてまいりました。国内外の社会情勢がめまぐるしく変化する中で、私たちが直面している課題は多岐にわたり、一朝一夕に解決できるものばかりではありません。しかし、変化の激しい時代だからこそ、私たちは一歩前へ踏み出す勇気を持つ必要があると考えております。

 市政の主役は、ここに暮らす市民の皆様お一人おひとりであります。皆さまが抱く「このまちをもっと良くしたい」という情熱と、行政の責任ある行動が重なり合ったとき、初めて新しい未来の扉が開かれます。

 こどもたちの健やかな笑顔が溢れ、高齢者の皆様が安心して自分らしく暮らせる日常を守り抜き、「明るく元気で笑顔のある萩」を形づくるために、着々と前進させてまいります。
 
 議員各位、並びに市民の皆さまの、より一層のご理解・ご協力を心からお願い申し上げ、私からの施政方針とさせていただきます。